箱根の旧東海道にある甘酒茶屋で一休み

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 車で小田原から芦ノ湖に行く際、複数のルートがあります。一番早いのが箱根ターンパイク?現在の名前がネスト岩田 ターンパイク箱根(ネーミングライツ)に変わりましたが、ここがいいのかな?もしくは箱根新道という手段もありますね。
 観光を兼ねて箱根の街並みを味わいながら行くなら、塔ノ沢などを通る国道1号がいいけれど、これからの紅葉シーズンはめっちゃ混むでしょう。そしてもう1つが旧東海道です。ここは箱根新道と交差しながら並行して道が走ってます。旧東海道と言うことで、昔東海道を旅した人達はこの道を通って行ったのでしょうね。箱根湯本駅近くにある橋を渡り、狭い温泉街を通り、くねくねひたす上り坂を登って行きます。車でも大変なのに、昔の人や馬はもっと大変だった事でしょう。
 だいぶ坂道を登り、いくらかなだらかになった所に、茅葺屋根の大きな建物が一軒見えて来ました。トイレもあるし、ひとまずここで休憩することにしました。こちら甘酒茶屋といい、昔この箱根の峠には東海道を旅する人の為の休めるお店が数軒あったらしく、現在では唯一残っているのがこのお店です。勿論現在では旅人というより、観光客の方々がここを目的として訪れているようです。甘酒茶屋の前にバス停があり、この周辺には他に見るところがないので、ここで下車する人の目的はこのお店しかないのです。

 茅葺の大きな屋根の下に入ると、店内は薄暗く、奥には座敷があり、古民家造りの大きなお店です。メニューにはお店の名前のように甘酒は勿論のこと、力餅みそおでんなどもありました。そこで僕が注文したのは、この季節だからこそ食べたくなる「かき氷」です。その中でも宇治金時を頼みました。まず先に御代を支払い、外で座って待つことにしました。
 箱根新道がある為か、店の側の旧東海道は、やはり車の通りが少ないですね。でもちゃんと路線バスが走っているのが凄い。目の前にあるバス停には、既に甘酒茶屋でいっぷくし終えた人がバス待ちをしてました。
 そんな様子を見ているうちに、宇治金時が運ばれて来ました。高く盛られてかき氷に緑色の抹茶が染みこみ、脇にあずき餡が添えられてます。荒い氷となめらかな、そして苦さと甘さの対照的な味わいの両者が、口の中で冷たく混じり合います。まだまだ暑いので、この涼しいスイーツは最高です。でも昔はかき氷は無かったと思いますが・・・?茅葺屋根の下で、かき氷の旗がなびく様子もおつなものです。
 東海道箱根の山で涼をとる。昔の旅人は、このお店で休む事を目標にして、険しい道のりを歩いてきたことでしょう。甘酒茶屋の庭の所に、昔のお店の写真がありました。現在では大きな店構えですが、モノクロの中には小さな小屋が写ってました。

 

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